2022年 12月 21日
だます奴とだまされる奴
今年も終わろうとしている。
歳を重ねるにつれて時間の経過が早く感じられるようになり、この一年も矢の如しであった。いい思い出もあればその反対もたくさんあるのだが、今年最大の嫌な経験をつい先ごろしてしまった。悪質な詐欺に引っ掛かり2万円をだまし取られたのである。今年最大というより近年最大と言い換えても構わないくらい嫌な体験だった。
来年の1月に妻と札幌にジンギスカン鍋を食べに行くことになり、その飛行機の予約を終えたあとに妙なアンケートサイトに入ってしまい、いくつかの質問に答える過程でクレジットカードで2万円支払ってしまった。あとから冷静に思い返してみれば、そもそもアンケートなのに金を要求してくること自体おかしいのであるが、「旅で使える5万円相当のクーポン券が当たる」というふれ込みと旅に出かける浮ついた気持ちが理性の目を隠していたようだ。わたしが愚かだったのである。
その詐欺サイトはホームページのレイアウトも整っていてまったくブラックな雰囲気はなかったし、アンケート項目も自然だったので最初から詐欺を疑うのは難しいだろうと思われる。事実、だまされたと思って相談したネットの弁護士事務所からもそのサイトに引っ掛かるものが多いといわれた。そのあとすぐにクレジットカード会社に連絡をして支払いをストップしてもらおうと試みたが、カードが悪用されたわけではないし私自身が意思をもって使用したので支払いの停止はできないといわれた。アドバイスされた国民消費者センターでも「ことの発端から時系列にそって詳細に記載された経緯書」を作成しろといわれ、「それができても返金される可能性は何ともいえない」とのことなので不愉快なできごとをまた思い出すのも嫌だったから経緯書の作成もしなかった。つまり泣き寝入りすることにしたのである。高い授業料を支払ったと思って。
同じ轍は踏むまいと用心していくつもりだが、このての「悪質サイト」というのはどんどんと巧妙化していくから不安はぬぐい切れず、またどこかでだまされるかもしれない。とにかくネットにしろ電話にしろ、お金が絡んできたらもうかかわるのをやめようと改めて決意した。
それにしても特殊詐欺の犯人たちのアップデートするスピードには驚かされる。頭脳が明晰なうえに世のなかの変化にも敏感だ。だます側が悪いのは当然だが、だまされるほうにも敏感なアンテナが必要だ。
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by hidyh3
| 2022-12-21 11:28
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